neural priming関係とBachmann.

  • Yi, D-J., Woodman, G. F., Widders, D., Marois, R., & Chun, M. M. (2004). Neural fate of ignored stimuli: Dissociable effects of perceptual and working memory load. Nature Neuroscience, 7, 992-996.

・中央face/周辺sceneの刺激で,周辺のsceneは無視してfaceに関してN-back課題.
 (1) 低負荷条件:faceの1-backタスク.
 (2) 高知覚負荷条件:同時マスキング (random salt and pepper noise) したfaceの1-backタスク.
 (3) ワーキングメモリ負荷条件:faceの2-backタスク.
Results
・知覚負荷とワーキングメモリ負荷は,ともに行動パフォーマンスを同程度下げる(Hit率低下).
海馬傍回 (PPA) における周辺sceneに対するrepetition attenuation effect(刺激特異的な処理のインデックス:Grill-Spector & Malach, 2001)は,高知覚負荷条件では消失,ワーキングメモリ負荷条件では残存.
Discussion
・「知覚的な選択メカニズム」は,VWM内のオブジェクト表象の固定化/保持/操作に関与する「中枢的注意 (central attention)」と区別される.
<コメント>
知覚負荷と認知負荷の分離に関する証拠.ただし,高知覚負荷条件でのrepetition attenuation effectの消失は,床効果にも見える(とは言っても,Yi & Chun (2005, Journal of Neuroscience) では,刺激にローパスフィルタかけて信号強度を低下させた時でもしっかりattendさえしていればrepetition attenuation effectが生じることを示してるし,実際に高知覚負荷だったんか?塩コショウマスクでは初期選択になるほどの高知覚負荷であるのに対し,ローパスフィルタではそこまでの負荷ではない訳?ま,個人差とか程度の差か…).


  • Yi, D-J., & Chun, M. M. (2005). Attentional modulation of learning-related repetition attenuation effects in human parahippocampal cortex. Journal of Neuroscience, 25, 3593-3600.

・刺激の繰り返しによる神経信号の減弱効果 (repetition attenuation effect) は,一種の知覚的記憶として解釈できる.
・repetition attenuation effectは,もとは自動的に生じると考えられてきたが,行動目標や注意の影響を受けるかもしれない.
→face/sceneのオーバーラップ刺激で,一方のカテゴリーに注意した変化検出タスク.
Results and Discussion(Exp1-2まとめて)
encoding段階とexpression (retrieval) 段階ともに注意してないとrepetition attenuation effectは生じない(注意によるモジュレーション).
・repetition attenuation effectの注意モジュレーションは,刺激にローパスフィルタをかけて信号強度を減少させても生じるため,床効果(無視することによる信号強度の減少)に起因するわけではない.
・repetition attenuation effectの注意モジュレーションは,空間的選択を必要としない(今回はオーバーラップ刺激).
※WMではなく (Yi et al., 2004参照),知覚的分析レベルのbiased competitionがrepetition attenuation effectをregulateしている.
・注意はattended/unattendedの二分法で捉えるのではなく,フレキシブルな連続変数として捉えるべき.タスク無関連な刺激でもある状況下では学習可能 (Watanabe et al., 2001; Jiang & Leung, 2005).第1課題が十分にdemandingでなければ,注意していない刺激でもattenuation effectが生じる (Murray & Wojciulik, 2004; Yi et al., 2004).
<コメント>
Exp2でAtt-IgnとIgn-Attのデータが提示されていない理由は(細かいから別にどうでもいいけど)?注意はフレキシブルというのは賛成だけど,結果の柔軟な解釈はなんでも説明できてしまうからどうかね?Yi et al. (2004) と照らし合わせると,細部で一致しない気もしたり….


  • Wig, G. S., Grafton, S. T., Demos, K. E., & Kelley, W. M. (2005). Reductions in neural activity underlie behavioral components of repetition priming. Nature Neuroscience, 8, 1228-1233.

・反復呈示でrecognitionが速くなり(行動プライミング),神経活動も減少する(神経プライミング).
・視覚呈示されたオブジェクトを繰り返して意味的分類すると,extrastriateとLIFGの賦活が減少する.この神経プライミングは,感覚皮質のレベル(知覚プライミング)と意味的分析レベル(概念プライミング)の両方で生じる.
→神経プライミングと行動プライミングの因果関係を調べたい.
  二つの可能性
 (1) 概念プライミングに関わる脳領域の神経プライミングが行動プライミングに必要.
 (2) 感覚皮質の神経プライミングが行動プライミングを媒介しており,前頭皮質での賦活減少は単なるフィードフォワード
Results
Session1 (fMRI):色つき線画オブジェクトを呈示して,カテゴリー分類 (living/nonliving) 課題.
・反復呈示するとRT速くなり,神経活動も減少(行動プライミングと神経プライミングを確認).
・神経プライミングが生じたのは,pIFG (LIFG),aIFG,middle temporal gyrus,fusiform gyrus,middle occipital gyrus (MOG),middle temporal gyrus (MTG)(左半球のみ注目してる).
Session2 (TMS):LIFGとleft motor cortexに対して,right hand areaでvisible contractionを生じる閾値の110%で10Hzで500ms (5 pulses).
・刺激部位に関係なく,TMSは正答率にもRTにも影響せず.刺激反復による促進もない.
・TMSによるcontaminationがあるので,純粋な行動プライミング測度とはならない.
 →Session3 (fMRI) で行動プライミングと神経プライミングを同時測定する.
Session3 (fMRI)
LIFG-TMSによってLIFGの神経プライミングが阻害されるが,MOGでの神経プライミングには影響しない.
left motor cortexへのTMS(コントロール)では,LIFGとMOGでの神経プライミングはともに影響を受けない.
・left MTGでもLIFGと同傾向(LIFG-TMSで神経プライミングが減弱し,コントロールでは神経プライミング残存).
・aIFG/fusiform/IOGでは,刺激部位に関係なく神経プライミングなし(TMSセッション中の反復が少なかったため).
行動プライミングは,LIFG条件では認められず,left motor cortex条件では認められた.
Discussion
※LIFGの神経プライミングが,概念プライミングの基盤であることを立証.
・LIFGとMTGは感覚モダリティに関わらず概念プライミング課題で賦活する.MTGの賦活はLIFGからのトップダウンモジュレーションによるモノであり,行動プライミングは意味検索中のLIFG-MTGの相互作用を介しているのでは?
・MOGではLIFG-TMS後も神経プライミングが残存.
 →プライミングの概念コンポーネントと知覚コンポーネントは独立に作用.
・もちろん,感覚皮質の神経プライミングも行動プライミングに寄与しているかもしれないが,前頭皮質の神経プライミングを伴わないと不十分なのであろう.
<コメント>
fMRI→TMS→fMRIという双方向的やり方で洗練されていると思う.MTGにもTMSを施行してほしかった.


  • Bachmann, T., & Hommuk, K. (2005). How backward masking becomes attentional blink: Perception of successive in-stream targets. Psychological Science, 16, 740-742.

・mutual masking (Bachmann et al., 1976; Michaels & Turvey, 1979) ではS2が優位,RSVPではS1が優位.
パラダイムの差かSOAの差か?
Experiment
17ms呈示17ms ISIの30Hz呈示RSVP.ディストラクタはずっとI.ターゲットはA-Y(Iを除く).
SOA < 100msではS2が優位.
・不変のディストラクタ系列だが,SOA = 200-600msで軽度のAB.
Conclusion
・S1とS2の相対的優位性の決定因はSOA
<コメント>
また出た,Bachmann.Enns (2004, Vision Research) で言ってるobject formationとか,Chun and Potter (1995) の2-stage modelの内容を引用もせずに(Chun & Potter (1995) は引用はしてるけど,このくだりでは引用しない),さも自分が考えたみたいに記す.当然のごとく,超高速呈示のABで100ms以下のSOAでS1の方がパフォーマンスが高くなることを示したPotter, Staub, and O’Connor (2002, JEP:HPP) も全く引用しない.


  • Bachmann, T., & Sikka, P. (2005). Perception of successive targets presented in invariant-item streams. Acta Psychologica, 120, 19-34.

解読不能.意味があんまり分からない(もちろん,hrsnbykが価値が分からないだけかもしれん).とりあえず,結果だけ.
Bachmann and Hommuk (2005) と同様のストリーム(ディストラクタはIで不変,ターゲットはA-Y(Iを除く),呈示時間17ms)で,呈示速度は20Hzか60Hz.20Hzだとtypeは一緒だけどtokenは違い,token individuationも可能.60Hzだともはやcontinuous presentation.この2条件を通常のマスキング(S1とS2をストリームを伴わずに呈示)と比較.
・全体的にS2 > S1.
・60Hz > 20Hz(当たり前,次のディストラクタまでのISIの違い).
・S1-S2 SOAが100ms以下程度で,かつストリーム内の初期にS1が呈示されると,S1 > S2.
<コメント>
S1-S2 SOAは150msまでしかとってないので,ABには興味がなくて,逆向マスキングにおけるS2 dominanceを調べたかったわけか?最後の結果は新しいのかもしれんが,そんな細部だけを取り立てて騒がれても…,って気がする.Bachmannってどんなヒトなんだろうか,気になる.
→こんなヒトらしい.Talis Bachmann

  • バターハニートースト+一応中華炒め(ゴーヤ,キャベツ,もやし,鶏肉,ニラ)

炒めもの,最後に胡麻油たらしたから香りが良くてうまかった.ちょっと油っこかったけど.

  • 白ご飯(2杯)+納豆+焼き餃子+トマトとツナとアボカドのサラダ+缶ビール(YEBISU)半分

Kさまが下さったという点天の餃子を焼いて食す.1つ1つが小粒なのもあって,カリッと焼けておいしかった.麺つゆと山葵で味つけしたサラダもなかなかイケた.Kさま,ごちそうさまでした.食後に梨を食べた.これまた適度に甘くておいしかった.しかし,激しく食べ過ぎたため,その後しばらく寝てた.