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  • Chun, M. M., & Marois, R. (2002). The dark side of visual attention. Current Opinion in Neurobiology, 12, 184-189.

ちょっとメモ
・ディストラクタ干渉が増えるとIPS,lateral frontalの賦活が高まる (Marois et al., 2000) ことから,fronto-parietalがフランカーとターゲットの競合にバイアスをかけている.また,WM負荷の増大でfrontalの賦活が高まり,無視すべきディストラクタに対するventralの応答も大きくなる (de Fockert et al., 2001) ことから,frontal cortexがposterior visual areasでの視覚処理をregulateしているのではないか.
・fronto-parietalは意識的な視覚状態で賦活する.また,fronto-parietalは注意を要するタスク全般で賦活する (Wojciulik & Kanwisher, 1999) ため,意識的知覚における注意の役割に一致する.Marois et al. (2000) では,ターゲット処理難度増加でABが増大し,IPSはこの難度操作と相関するため,IPSが注意のボトルネックとして作用していることを示唆.
・注意していなくても同定まではされるが,意識的に報告可能な状態にするためには容量制約のある注意プロセスが必要になる.神経生物学的用語で言えば,たいていの刺激はカテゴリー特異的あるいはアイテム特異的な表象を活性化させるものの,顕在知覚にはdorsal/frontalが必要.
ある特徴に注意を向けると,全視野でその特徴に応答するニューロンが活動を高める (McAdams & Maunsell, 2000; Treue et al., 1999).